株式会社フュージョンマネージメント
安藤恵子さん(社長アシスタント) 40歳
新エネルギー開発の国際プロジェクトに貢献する好機を、茨城で見出した。
結婚・出産を機に仕事を離れ、しばらく育児に専念していた安藤さん。育児に目途が立って以降、まずはパートとして、次にフルタイムの契約職員として仕事への復帰を果たした。
さらなるキャリアアップを見据えて正社員への転身を志向したものの、復職後は有期雇用でしか働いていない安藤さんは、自身の市場価値を測りかねていた。そこで転職コンサルタントに相談すると、核融合炉開発プロジェクトに関われる魅力的な仕事があることを知った。
居を構える茨城でチャンスがあると知った安藤さんは、株式会社フュージョンマネージメントへの転職を決断。週4日はテレワークという、仕事と家事を両立しやすい環境で、経験を活かしながら事業に貢献している。そんな安藤さんに、転職活動を振り返ってもらった。
※本記事の内容は、2023年9月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 2回
- 活動期間
- エントリーから内定まで41日間
転職前
- 業種
- 独立行政法人
- 職種
- 英語事務、アシスタント業務
- 業務内容
- 文科省系の研究所(国際課)にて、海外からの研究者招へい業務や海外からの来訪者対応、国際シンポジウム開催サポート、その他英語を使った業務、課内の庶務業務(勤怠管理他)など
転職後
- 業種
- ブティック系コンサルティングファーム
- 職種
- 秘書・アシスタント業務、人事総務
- 業務内容
- バックオフィス業務全般(人事総務関係、書類作成、社労士事務所や税理士事務所との確認・調整、リサーチ業務など)
語学を活かしたい。しかし自分の市場価値に自信がなかった。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
核融合炉開発(ITER)など国際的なプロジェクトにおいて、サポートやコンサルティングを提供している株式会社フュージョンマネージメントで、人事総務関連と社長アシスタント業務を担当しています。
具体的には、スタッフの人事・給与に関する諸手続きや、社外の社会保険労務士・税理士とのやり取り、その他ビジネスパートナーとの契約書の確認などがあります。
社長アシスタントとしては、社長に代わって業務の諸連絡を行ったり、関係書類を作成したりと、幅広く関わっています。
私は、現在つくば市に住んでおり、ITERプロジェクトを進める事務所のある東海村とは距離がある関係で、週4日はリモートで勤務しています。社長からは「フルリモートでも構いません」と言われましたが、対面コミュニケーションを大切にしたかったので、週1日は東海村の事務所に出社するようにしています。
入社前のご経歴を教えてください。
早稲田大学を卒業後、北欧本社の海運会社に総合職として就職し、海上輸送に関わる貨物や航路決定の補佐業務を行っていました。1年半ほどスウェーデン本社での海外勤務も経験しましたが、その会社は結婚を機に退職。つくば市に新居を構え、2人の子どもを授かり、しばらく育児に専念しました。
3年ほど経って、大学の研究室にパートの秘書として再就職。語学力を活かし、国際シンポジウムのサポートや海外研究者とのやり取りなど、英文事務にも携わりました。
4年半働き、育児が落ち着いてきたタイミングで、そろそろフルタイムの勤務をしようと、つくば市にある研究施設に転職。有期雇用の契約職員でしたが、そこでも英語を使ったアシスタント業務などを担当しました。
転職のきっかけは?
前職も前々職も英語が活かせる職場で、仕事は面白いものでした。しかし有期雇用のため立場が不安定で、賞与や昇給もありません。できる仕事は年々増えていくのに、評価が変わらない有期雇用では、モチベーションを保ちにくくなってきました。
子どもも大きくなり手がかからなくなってきたため、そろそろ正社員の仕事を探しても大丈夫ではないかと思い、再度の転職を考えるようになりました。
転職活動はどのように進めましたか?
私は結婚退職後、仕事はしていたものの、一度も正社員として働いた経験がありません。こんな私のキャリアに市場価値があるのか、不安もありました。それをまず知るため、転職サイトにエントリーしたのですが、予想以上にいろんな転職支援会社のコンサルタントから声がかかったので安心しました。その中の一人が、リージョナルキャリア茨城(運営:リージョンズ株式会社)の佐藤さんです。
私はどの方にも「英語のスキルを活かしたい」と伝えていましたが、他の転職支援会社から紹介される求人は、ほとんど東京のものでした。
「つくば市から通勤1時間半程度だったら許容範囲かな」と考えながら検討していたところ、佐藤さんから紹介されたのがフュージョンマネージメントの求人です。茨城に、こんな魅力的な仕事があるのだな、と感じました。
今の会社に決めたポイントは?
一つは、ITERプロジェクトに関われるということです。新エネルギーを開発する国際プロジェクトの意義に共感しました。加えて、佐藤さんが私のプロフィールにきちんと目を通してくださり、きめ細やかに対応してくれたことも大きかったです。
私の本音を汲んで対応してくれるコンサルタントからの紹介なら間違いないだろう、という思いでした。
佐藤さんは、フュージョンマネージメントの魅力として「社長」の存在をあげていたのですが、面接で会ってみて、まさにその通りでした。物腰が柔らかく、誰に対しても配慮を欠かさない姿を見て、この社長の下で働きたいと感じました。
キャリアにブランクができても、諦める必要はない。
転職していかがですか?
社員が現場で安心して業務を行うには、就業規則の整備や福利厚生の充実など、必要なものを定めておかないといけません。そのあたりに目を配るのが私の役割です。自分の仕事が会社の発展に貢献できている手応えがあり、やりがいを感じます。
社長も私の働きをきちんと見てくれています。リモートワーク中心ではありますが、放ったらかしではなく、オンラインミーティングやチャットなどを活用し、コミュニケーションを取りやすい環境作りをしてくれていると感じます。
会社規模が小さく、社長の目が届きやすい分、きちんと評価もしてもらえるので、意欲が湧きます。
転職して良かったと思うことは?
頑張りを評価してもらえるところと、社風の良さでしょうか。社員同士でとてもコミュニケーションが取りやすく、気負わずに自然体でいられるんです。
また、語学はもちろんですが、過去に経験してきた予算管理や労務管理などの知識が活かせているのも嬉しいですね。積んできたキャリアが役に立っている、と実感します。
ITERプロジェクトに関しては、お客さまも弊社社員も、みんな情熱を持って取り組んでいます。新エネルギー開発という困難な課題に、全員で力を合わせチャレンジする。その姿勢に心を打たれますし、できる限りサポートしていきたいと思います。
困っていることや課題はありますか?
私は英語を使った仕事に携わってきましたが、アメリカでMBAを取得した社長のレベルと比べると、全然足りていないと感じます。ITERプロジェクトに関する専門用語や文化などについても、まだまだ勉強しなければいけないと、気を引き締め直しているところです。
社長は、社長業の傍らクライアントワークにも入っており、さまざまな業務を抱えているので、細部まで手が届かないこともあります。そこをサポートするための知識を、どんどんつけていきたいと思います。
生活面の変化はありましたか?
リモートワーク中心で通勤時間がかからなくなった分、育児・家事にかけられる時間が増えました。
また、週に1日東海村に出勤する時は、夫が在宅で仕事をするようになったんです。夕食も夫が作ってくれるので、私は安心して仕事に専念できます。転職をきっかけに、夫婦の役割分担がスムーズになりました。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
私のように、結婚・出産のタイミングで会社を辞められる方は、特に女性に多いのではないかと思います。優秀な方でも、退職してキャリアにブランクができると、「もう第一線で働くのは難しい」と感じてしまうかもしれません。
しかし、自分の中に「こういうことがやりたい」といった思いがあるなら、諦める必要はありません。自信が持てないようなら、自分の市場価値を測るという意味でも、一度転職コンサルタントに相談してみてください。リージョナルキャリア茨城のような熱心な転職支援会社なら、しっかりと意向に応えてくれます。
結果、その時点では転職に至らなくても、自分のキャリアが十分社会に通用するとわかれば、後の選択の幅が広がるはずです。